フェレットの皮膚腫瘍の手術です。

1才9カ月の男の子。
右眼の横に腫瘍ができている。
大きくなるにつれ出血を伴い始めました。

※苦手な方のために白黒にしています
茶太郎 初診 モノクロ

目尻側の皮膚に大きな腫瘍があります。
ギリギリの位置ですが辛うじて目蓋の機能は保てています。

持続した出血のため重度の貧血を起こしていましたがフェレットの輸血は当院ではできません。
緊急性があったため即手術となりました。

腫瘍切除は正常な組織を含めて広く取るのが原則ですが、
①重度の貧血があったため出血量と手術時間を抑える必要があった
②まだ若いので目を残したかった
などの理由から最小限の切除としました。
1才なので良性腫瘍であって欲しいとの期待もあったのです。

しかし病理検査の結果は「血管肉腫」
悪性で出血を伴いやすい腫瘍でした。

手術の傷は治りましたが抜糸後すぐに再発しました。

2回目の手術時の写真です。
茶太郎 再発

右眼の目尻が腫れて出血しています。
腫瘍の再燃と考えられたため再手術しました。

前回よりも良いのは貧血が改善していること。
1回目の手術で出血を止めたおかげです。
そのため今回は眼球摘出を含めた拡大手術を行いました。

茶太郎 抜糸後2

毛が無い状態で見ると痛々しいですが本人は至って元気です。
食欲旺盛ですし楽しそうに遊びます。
手術前と何も変わらない生活を送れています(^▽^)