院長の大川です

ハムスターさんの腫瘍の手術をしましたのでご紹介いたします。



犬・猫と同様にハムスターにも腫瘍はあるのですが、体が小さすぎて抗ガン剤や放射線治療が使えないので

治療は手術かサプリメントになります。


手術の場合、点滴も繋げず気管に(呼吸を確保するための)管を入れる事もできません。

心電図も取れないので麻酔中のモニターは呼吸をしているか否か、のみ。

犬・猫よりも危険度は大きいです。

そのため小さい腫瘍ならサプリメントで様子を見る事もあります。


ですが腫瘍が急速に大きくなったり、大き過ぎて生活に支障をきたすなら手術をお勧めします。



患者さんは1才9ヶ月のロボロフスキーさん。

一番多いジャンガリアンハムスターよりも一回り小さい種類の子です。

腫瘍が大きくなり過ぎてご飯を上手く食べられませんでした。

元気はあり、食べる意欲もありそうなだけにかわいそうでした。


飼い主さんは意を決して手術を希望されました。


術前はこんな感じでした。

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人に例えるならバスケットボールくらいのサイズです。



これが術後の写真。


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腫瘍が大きかったため切除後に左前足が下へずれてしまっています。



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麻酔覚醒直後の写真。

ハムさんは麻酔から覚めてすぐに野菜を食べます。

凄いですね。

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動きたいけど前足がずれているのでスッテンコロリン。






そしてこれが抜糸後の写真。

手術から10日後です。

食欲旺盛、元気に走り回っているそうです。

手術の傷も良好、ずれていた前足も治ってきました。

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余計な物が取れたので術前より機敏に動けるようになりました。

元気過ぎて写真が撮れない



残念ながら全ての症例で手術ができるわけではありません。

ですが“ハムスターも麻酔をかけて手術できる”という事を知っていただければ助けられる子が増えるかも

しれません。

あやしいできモノを見つけたらご相談ください。